Hurom スロージューサー徹底レビュー|世界初の低速搾汁方式は本当に栄養素を壊さないのか

栄養素・食感の違い、お手入れの手間、価格帯別モデルの選び方まで本音で解説します。
はじめに:ミキサーとスロージューサーは何が違うのか
野菜や果物をジュースにして摂りたいと思ったとき、多くの家庭にすでにあるミキサーで代用しようと考える人は多いはずだ。
実際、私自身もそうだった。
しかし健康・美容系のブログやSNSを見ていると、「ミキサーではなくスロージューサーを使うべき」という声を頻繁に目にする。
その中心にいるブランドが、韓国発の「Hurom(ヒューロム)」だ。
Huromは1974年創業、2005年には世界初となる低速搾汁方式(SST:Slow Squeezing Technology)のジューサーを発表した、このカテゴリのパイオニア的存在だ。
「1杯のジュースで人々を健康にしたい」という創業理念のもと、50年以上にわたってスロージューサーを専業で手がけてきた実績を持つ。
この記事では、Huromのスロージューサーを実際に自宅で使用した経験をもとに、ミキサーとの違い、栄養面での実感、お手入れの手間まで、包み隠さずレビューしていく。



1. Huromとはどんなブランドか
Huromは1974年に韓国で創業した家電メーカーで、社名には「人類(ヒューマン)のために」という理念が込められている。
2005年に世界初の低速搾汁方式ジューサーを発表して以来、野菜・果物が持つ自然の栄養を効率的に摂取するための技術開発を専業で続けてきた。
低速搾汁方式とは、高速回転する刃で食材を粉砕するのではなく、低速回転するスクリューでじっくりと圧搾する方式を指す。
この方式により、摩擦熱による酸化や栄養素の破壊を抑えながら、食材の水分をしっかりと搾り出せるとされている。
都内の専門店では1杯1,000円程度することもあるコールドプレスジュースを、自宅で手軽に作れるという点が、Huromが支持されている大きな理由だ。
2. ラインナップと価格帯
Huromには用途・価格帯の異なる複数のシリーズが展開されている。
- エントリーシリーズ(H310A「スリム」等):コンパクトさと手軽さを重視したオールインワンシリーズ。
価格帯は3万円台後半〜 - スタンダードシリーズ(H400等):幅広い人におすすめされる人気モデル。
価格帯は6万円台前後 - 本格派シリーズ(H320N「マイスター」、H-AA等):搾汁力と汎用性を兼ね備えた上位モデル
- お手入れ簡単シリーズ(H-200「イージーウォッシュ」等):洗浄のしやすさを重視したモデル
「2万円以上の家電」という条件で見ると、いずれのシリーズもこの価格帯に該当する。
今回のレビューでは、エントリーシリーズとして人気の高いモデルを中心に使用感をお伝えする。
3. 開封〜初回使用までの流れ
箱を開けると、本体、投入口(ホッパー)、ドラムセット(搾汁部分)、ジュース・搾りかすの受け皿、日本語説明書が同梱されている。
パーツ点数はそれなりにあるが、色分けやガイドラインが分かりやすく、初めてでも15分程度で組み立てから初回使用までたどり着けた。
初回使用時は、にんじんやりんごなど、比較的水分の多い野菜・果物で試してみることをおすすめする。
投入口にカットした食材を入れると、内部の回転刃がカットしながらドラム部分へ押し出し、低速回転のスクリューでじっくりと圧搾していく仕組みだ。
ジュースと搾りかすが別々の出口から分かれて出てくる様子は、初めて見ると新鮮な驚きがあった。
4. 実際に使ってみて感じた「良い点」
① 搾りかすの水分がほとんど残らない
実際に使ってみて最も驚いたのは、搾りかすの乾き具合だ。
ミキサーで作るジュースやスムージーは食材の繊維がそのまま残るのに対し、Huromで搾ったあとの搾りかすは、握ってもほとんど水分が滴らないほどしっかり絞りきられている。
「ここまで搾れるのか」と素直に感動した。
② 口当たりのなめらかさ
出来上がったジュースの口当たりは、ミキサーで作るものとは明らかに違う。
繊維質が少なく、なめらかでのど越しの良い仕上がりになる。
特ににんじんジュースのような、通常だと青臭さや繊維感が気になりがちなものでも、飲みやすく仕上がった。
③ ジュース以外の用途にも使える汎用性
ジュースだけでなく、スムージーやフローズンデザート、ジャム作りにも活用できる点は、想像していた以上に便利だった。
休日に果物をまとめて仕込んでおき、フローズンソルベのようなデザートを作るという使い方も新しい楽しみ方になっている。
④ 静音性
想像していたよりも動作音が静かだった。
高速回転するミキサーやジューサーと比較すると、低速でじっくり圧搾する仕組みのため、早朝や夜間でも周囲を気にせず使いやすいと感じた。
⑤ 手厚い長期保証
モデルによっては、本体1年保証に加えてモーター部分に対する長期保証(登録制で最大10年など)が用意されている場合がある。
長く使い続ける前提の家電だからこそ、この保証の手厚さは安心材料になる。
5. 正直に書く「気になった点」
① 投入口が小さく、下ごしらえに手間がかかる
モデルによっては投入口の直径がそれほど大きくなく、食材を事前に細かくカットしておく必要がある。
この下ごしらえの手間は、忙しい朝には正直ネックに感じる場面があった。
投入口が大きいモデルを選ぶことで、この手間はある程度軽減できる。
② パーツの数が多く、洗浄に時間がかかる
搾汁の構造上、複数のパーツに分解して洗浄する必要がある。
慣れれば数分で終わる作業だが、毎日使うとなると、この洗浄の手間が習慣として続けられるかどうかの分かれ目になると感じた。
③ 価格帯が高め
エントリーモデルでも3万円台後半からと、他の調理家電と比較して決して安くはない価格設定だ。
「試しに使ってみたい」という軽い気持ちで手を出すには、それなりの投資が必要になる。
④ 搾汁に時間がかかる
低速でじっくり圧搾する方式のため、ミキサーで一気に粉砕する場合と比較すると、同じ量のジュースを作るのに時間がかかる。
時短を最優先したい人にとっては、このスピード感の違いがストレスになる可能性がある。
⑤ 果物や野菜の種類によって出来栄えに差が出る
繊維質の多い野菜や、水分の少ない食材では、期待したほどのジュース量が得られないこともある。
事前にどの食材が搾汁に向いているか、ある程度知識を持っておくと失敗が少なくなる。
6. ミキサーとの違いを検証する
実際に、同じにんじんを使ってミキサーとHuromでそれぞれジュースを作り、飲み比べてみた。
ミキサーで作ったものは食材の繊維がそのまま残り、とろみのある食感になる一方、Huromで作ったものはサラサラとした口当たりで、繊維質はほとんど感じられなかった。
栄養面については、専門的な検証機関による厳密な比較ではないため断定的なことは言えないが、低速搾汁によって摩擦熱の発生を抑えられるという理論的な背景は理解できる。
「酵素や栄養素をできるだけ壊さずに摂取したい」というニーズを重視するなら、Huromのようなスロージューサーの方が理にかなっているという印象を持った。
一方で、「食物繊維も含めて丸ごと摂取したい」という考え方であれば、ミキサーで作るスムージーの方が向いている場合もある。
両者は競合というより、目的によって使い分けるべき別カテゴリの調理家電だと捉えるのが適切だろう。
7. お手入れの手間は本当に大変なのか
Huromの製品ラインには、お手入れのしやすさを重視した「イージーウォッシュシリーズ」も展開されている。
標準モデルでも、パーツを分解して水洗いすれば清潔に保てるが、慣れないうちは組み立て・分解に多少の手間を感じるかもしれない。
実際に1ヶ月以上使ってみた実感としては、最初の数回こそ戸惑ったものの、パーツの構造を理解してからは、洗浄自体は5分程度で完了するようになった。
「毎日必ず使う」という前提であれば、この手間を許容できるかどうかが継続利用の分かれ目になるだろう。
8. 保証制度の手厚さ
Huromの一部モデルでは、本体(モーターを搭載した台座部分)に対して1年間のメーカー保証に加え、Web登録によって最大9年間のモーター保証が追加され、合計10年間の長期保証となる制度が用意されている。
食材に直接触れるドラムセット部分は消耗・交換部品として保証対象外になるが、故障の心配が大きいモーター部分に長期保証が付く点は、長く使い続ける前提の家電として大きな安心材料になる。
9. 国内メーカーのジューサーとの比較
国内メーカーからも様々なジューサー・ミキサーが販売されているが、低速搾汁方式に特化した専業メーカーという点では、Huromのポジションは独自性が高い。
- 国内メーカーのジューサーミキサー:高速回転タイプが主流で、価格帯は比較的手頃。
ただし低速搾汁による食感・栄養面での差別化という点ではHuromに一歩譲る - Hurom:低速搾汁専業メーカーとしての50年以上の実績、搾りかすの少なさ、口当たりのなめらかさが強み。
価格帯は高めだが、専業メーカーならではの完成度がある
「手軽に安く試したい」なら国内メーカーの高速ミキサー、「本格的にコールドプレスジュースの質を求めたい」ならHuromという住み分けになるだろう。
10. こんな人におすすめ/おすすめできない人
おすすめできる人
- 野菜・果物の栄養をできるだけ効率的に摂取したい人
- コールドプレスジュース専門店の味を自宅で再現したい人
- ジュースだけでなく、スムージーやジャム作りにも活用したい人
- 長期保証がある家電を選びたい人
- 静音性を重視する人
おすすめしにくい人
- 毎日のパーツ洗浄を面倒に感じる人
- とにかく時短でジュースを作りたい人
- 食材の下ごしらえ(カット作業)に手間をかけたくない人
- 初期投資をできるだけ抑えたい人
11. よくある質問(FAQ)
Q. ミキサーとスロージューサー、どちらを選ぶべきですか?
A. 食物繊維も含めて丸ごと摂取したいならミキサー、なめらかな口当たりと栄養効率を重視するならスロージューサーがおすすめです。
目的によって使い分けを検討してもよいでしょう。
Q. お手入れは大変ですか?
A. 複数のパーツに分解して洗浄する必要がありますが、慣れれば5分程度で完了します。
お手入れのしやすさを重視するなら、イージーウォッシュシリーズのようなモデルを検討するとよいでしょう。
Q. どんな野菜・果物でも搾れますか?
A. 基本的に幅広い食材に対応していますが、繊維質の多いものや水分の少ないものは、期待したほどのジュース量が得られないことがあります。
Q. 保証はどれくらいありますか?
A. モデルによりますが、本体1年保証に加え、Web登録によりモーター部分に最大9年の追加保証が付くものもあり、合計10年間の長期保証となる制度が用意されています。
Q. 投入口が小さいモデルは避けた方がいいですか?
A. 下ごしらえの手間を減らしたい場合は、投入口が大きいモデルを選ぶことをおすすめします。
時間に余裕があれば、小さめの投入口でも問題なく使用できます。
Q. 国内メーカーのミキサーと比べて価格差に見合う価値はありますか?
A. 低速搾汁による食感・栄養面での違いに価値を感じられるかどうかがポイントです。
専門店のコールドプレスジュースのような仕上がりを求めるなら、価格差に見合う価値があると感じる人が多いようです。
11.5 モデル選びで失敗しないためのチェックポイント
Huromは複数のシリーズが展開されているため、初めて購入する人はどれを選べばいいか迷いやすい。
実際に比較検討した経験から、選び方のポイントを整理しておく。
① 投入口のサイズを確認する
下ごしらえの手間を減らしたいなら、投入口が大きいモデルを優先的に検討したい。
大きめの食材もそのまま、あるいは軽くカットするだけで投入できるモデルは、日々の使い勝手に直結する重要なポイントだ。
② お手入れのしやすさを重視するか、搾汁力を重視するか
イージーウォッシュシリーズのようにお手入れのしやすさに特化したモデルもあれば、搾汁力と汎用性を重視した本格派シリーズもある。
「毎日手軽に続けたい」ならお手入れ重視、「たまにじっくり本格的なジュースを作りたい」なら搾汁力重視、というように、自分の使用頻度に合わせて選ぶのがコツだ。
③ 保証内容を必ず確認する
前述の長期保証制度は、モデルによって対象・条件が異なる。
高額な投資になるからこそ、購入前に保証内容をしっかり確認し、必要であれば購入後の登録手続きも忘れずに行いたい。
④ 静音性を求めるなら夜間使用の想定も
早朝や夜間に使う予定があるなら、静音性に関する口コミも参考にしながらモデルを選ぶとよい。
家族が就寝している時間帯の使用を想定している場合は、この点を軽視しない方がいい。
⑤ カラーバリエーション・デザイン性
キッチンに常時置いておくことを考えると、インテリアとの相性も重要な選択基準になる。
複数のカラー展開があるモデルも多いため、キッチンの雰囲気に合わせて選ぶ楽しみもある。
11.6 口コミ・SNSで見えてきた利用者の傾向
Amazonレビューや健康・美容系ブログ、SNSでの評判を横断的にリサーチしていく中で、いくつかの共通した傾向が見えてきた。
ポジティブな声で多かったもの
- 「専門店のコールドプレスジュースの味を自宅で再現できて、続けやすいコストになった」というコストメリットへの評価
- 「健康維持のために毎朝の習慣にしている」という継続利用者からの高評価
- 「両親へのプレゼントとして購入したが、とても喜ばれた」というギフトとしての満足度の高さ
- 「野菜嫌いの子供でも、なめらかなジュースなら飲んでくれるようになった」という家族の食生活改善に関する声
ネガティブな声・注意点として多かったもの
- 「最初はパーツの組み立て方が分かりにくかったが、慣れれば問題なかった」という初期の戸惑いに関する声
- 「投入口が小さめのモデルを選んでしまい、下ごしらえに時間がかかっている」という購入前の確認不足に関する後悔
- 「毎日使うにはお手入れの手間がそれなりにあり、継続のハードルになっている」という日常使いにおける課題
- 「価格が高く、購入を迷った期間が長かった」という価格に対する心理的ハードルの声
総じて、「健康習慣として本気で継続したい」というニーズを持つ層から根強い支持を集めているブランドだという印象を受けた。
価格の高さやお手入れの手間は購入前の最大の検討ポイントになるが、実際に使い始めると「続けられている」という声が多いのも、この製品の特徴的な傾向だと言えるだろう。
12. まとめ:総合評価と購入判断
Huromのスロージューサーを実際に使ってみて感じたのは、「低速搾汁専業メーカーとしての50年以上の蓄積が、仕上がりの違いにしっかり表れている」ということだった。
搾りかすの水分残りの少なさ、口当たりのなめらかさは、ミキサーでは再現できない独自の価値だと実感している。
お手入れの手間や、投入口の小ささによる下ごしらえの必要性など、日常的に使い続ける上でのハードルはあるものの、これらは「本格的なコールドプレスジュースを自宅で楽しみたい」という目的に対する妥当なトレードオフだと言えるだろう。
「野菜・果物の栄養を効率的に摂りたい」「専門店のようなジュースを自宅で再現したい」という人にとって、Huromのスロージューサーは十分に投資する価値のある一台だ。
毎朝のルーティンに1杯のフレッシュジュースを組み込むことで、日々の体調管理や食生活の質そのものが変わっていく感覚を味わえるはずだ。
半世紀以上にわたって低速搾汁という一つの技術を磨き続けてきたブランドだからこそ提供できる体験を、ぜひ一度試してみてほしい。
















